井戸の中はまっくらだったけれど
しばらくするとだんだん
目がなれてきた

ひくい風のうなりにふりむくと
石づくりのかべには
そこしれない横穴があって
だれかが じっとわたしをみていた


かいぶつは うごけないわたしのまえに
なにかをどさりとなげだしていった

…いいにおいがする
あけびにかき、それにやまぶどう?
わたしをふとらせてから
たべるつもりなのだろうか

でも、けががいたくて
おなかがすいていて
わたしは なにもかんがえられず
それらをたいらげた


かいぶつは よるになると
横穴からやってきて
わたしのけがのようすをみる

おそろしくて 
わたしはいつもねたふりをする

あの横穴は どこにつながって
いるのだろう
むらのそと?
それとも かいぶつのくに?
+マエ+    + モドル   +ツギ+ 


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